神代からの電話で、敵のアジトがどこにあるのか、恭弥の耳に入る。
「丸鶏本店って店がある。その店の脇道を上ったとこに、奴らのアジトがある」
恭弥は礼をいい、あとは何とかする、と伝えた。
「欲しい情報だけで俺は用無しか?」と神代。「ふざけんな。俺も参加させろ」
「わかったよ。なら、その店に来い」
神代は、組のモンを20人ほど連れて行くと言って、電話を切った。
恭弥はすぐ、ミシェルに急用だと伝えた。
「神奈川に行くのね。私が送ってあげる」
変に疑われるのも面倒だと感じた恭弥は、ミシェルに送ってもらうことにした。
ミシェルの車で移動中、場所を伝えるため、ダエルにメッセージを送った。
いかめしい顔つきを見せる恭弥に、ミシェルは心配そうに尋ねてくる。
「また危ないことしようとしてるんじゃ?」
「知り合いと食いに行くだけだ」
店の前に到着した恭弥は、ミシェルに礼を言って店内に踏み込んだ。
すでに神代がいたため、向かいに座った恭弥はさっそく尋ねる。
「どうやって見つけた?」
神代はタバコに火をつけながら話す。
「動画に顔見知りがいるっつったよな。そいつと親しい奴がいるんだが、シメあげたらあっさりゲロしたんだ」
「そいつがヤツらにバラしたりしないのか?」
「心配ねえ、うちのモンが監禁してる」
神代が言うには、敵のほとんどは中国から来た者たちで、場所はこの店からすぐらしい。
そこへダエルが登場し、食べながら作戦を練り始めた。
ダエルいわく、外にあるワゴンやセダンは、いかにも怪しいとのこと。
(おそらく、神代が連れてきた20人が乗っている。)
一網打尽にしたい恭弥は、奇襲のほうが効果的だと考えていた。
しかし、恭弥とダエルは埼玉で戦ったため、顔バレしてる。
神代もかつての仲間とあって、バレてもおかしくない。
とはいえ、中途半端なヤツには任せられない。
と、電話を受け取った店員が、出前の連絡を受けた。
その会話を聞きつけた恭弥は、パッと閃いた。
「なるほど」と言う神代には、恭弥の考えが読めた様子。
いっぽうのダエルは、「俺にも教えてください」と言う。
神代はダエルに向かって、「先生」ではなく、「兄貴」と呼びかけた。
そして、店の注文を代わりに届けるという戦略を伝えた。
勘定を済ませた神代は、店の代わりに料理と届けるよ、と店員に告げる。
ちょうどそこに行くんだ、と言って。
先に外に出ていた恭弥は、黒いマスクで顔を隠し、ダエルから鉈を受け取って装備完了。
神代が料理を持って出てくると、怒りの感情で己の気力を高めるのだった。

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