第123話

まずは黒川がお辞儀し、後ろにいた恭弥とダエルも続く。

総理は笑顔を浮かべ、恭弥に握手を求めてきた。

「どうも」と言いながら、ガシッと握る恭弥。

ダエルも握手を求められ、冷や汗を流しながらもガシッと握った。

一行はテーブルに移動し、座って話す。

まずは総理が、今回ゴルフ場に出向いたのは、自分の意思だった、と明かした。
「銃撃があったと報告され、ものすごく反対されましたがね。それでも、チャンスを逃すわけにはいかなかったのです」

そして総理は、ユニコーンが世界にとってどれほど価値のある計画なのかを口にした。

「ラノック大使も命をかけていると言っていました。それは、西さんがいるからだとも」

恭弥が謙遜したため、総理は軽く笑った。

総理は忙しい身のため、次の予定が入り、会合はここで終了となる。

総理は最後に、自分の決意を口にした。

「ユニコーンに関わる全員が命をかけています。誰かが命を落とすような状況になった場合、私が最前線に立って盾となりましょう」

仁道病院に戻った恭弥たち一行は、病室で今後の打ち合わせを始めた。

黒川いわく、まずは国内外の反対派を押さえ込み、大使の懸念を取り払うことから始めるとのこと。

さらに黒川は、総理からの指示についても口にした。

「戦争以外なら、西さんを全面的に支援するようにとのことです」

黒川が去ると、緊張を解いたダエルがつぶやいた。

「総理と会うなんて、今度の人生はハンパねえっすね」

恭弥も同意した。

ノックがなり、氷室院長が入ってきた。

包帯を交換しにきてくれたのだ。

なんでも、恭弥に頼みがあるとのこと。

包帯を取り替えながら、氷室はその詳しい話をし始めた。

今回もまた、恭弥の脅威的な回復力を目の当たりにして、氷室は感心しながらも驚く。

そして、本題に入った。

「費用はこちらが持つので、生体組織診断をお願いできませんか?」

「オレ、どこか悪いところでも?」

「そうではないのですが…」

氷室は、恭弥の回復が異常に早いのは、若さでは説明がつかないという。

恭弥にしてみれば、それはそれで悪くないはず、という意見だった。

ダエルがいるため、氷室は話しにくそうにしていたが、恭弥が許可したため口を開いた。

「特異体質の論文を調べまくりました。一つだけ、似たような症状が見つかったんです」

「何です?」

「早老症です」

「つまり、一気に老けるってことですか?」

「診断をして、比較してみないことには」

この知らせは、恭弥にとってかなりショックだったらしく、目の前が真っ暗になるような感覚に陥るのだった。

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