第149話

複数名の中に突っ込んだ神代。

相手の目を狙って唾を吐きかけ、勢いのままドスドスドス!

やや離れた場所で見ていたダエルは、神代が我を忘れているのに気づき、助けに向かう。

いっぽうの恭弥は、複数名に囲まれながらも、着実に相手を仕留めていた。

背後からナイフで脇腹をやられたが、反転して相手の武器を弾いた。

次のナイフも背後からだったが、身をかがめて対応。

しかし、タックルを受けてしまい、そのまま壁に背中から押し付けられた。

そこへ、複数名が襲いかかってくる。

しかし、恭弥のほうが上手だった。

片付いて窓を見ると、血まみれになった自分の姿が。

外に出た恭弥は、神代の部下がことごとく倒れているのを目の当たりにした。

そんな中、「死んで償え」と叫ぶ神代。

神代の背後から襲いくる敵を、ダエルが蹴りで吹っ飛ばした。

さらに恭弥が、倒れたその男を始末する。

その後も、3人の奮闘は続いた。

神代が、すでに息絶えた相手に何度も刃を立てていたため、恭弥が背中から抑えて止めた。

「もうやめろ」

敵は殲滅した。

それでも神代は、表情を歪めながら叫び声を上げた。

中庭に転がった無数の屍を見て、恭弥はダエルに言った。

「これじゃ、黒川さんに頼るしかねえ。連絡してくれ」

ダエルはタバコを取り出し、神代に差し出した。

一息ついた神代は、恭弥に尋ねた。

「こうなることを、わかってたのか?」

「ああ」

恭弥は言葉をつむぐ。

「敵を殲滅することが目的だ。だからオマエらを巻き込みたくなかったんだ。…すまねえ」

「なら、お前らは一体何者なんだ?」

声を荒げた神代に、恭弥は答える。

「オレとダエルは、こういった戦いを何度も潜り抜けてきた。すまねえが、それ以上は言えねえ」

神代は顔を伏せ、部下を連れてきたことを後悔した。

黒川に連絡を入れたダエルが戻るなり、神代はもう一本、タバコを要求するのだった。

しばらくして、救急車や処理班が到着。

黒川の手下らしき男が、処理を引き受けてくれた。

恭弥は神代に、「オマエも行け」と切り出す。

部下たちとの最後の別れだから、と。

「黒幕がわかったら、教えろよ」

そう言い残し、神代は庭を出て行った。

その後、黒川が到着し、恭弥は3人での話を申し出る。

車に移動した恭弥は、さっそく尋ねた。

「特殊訓練を受けた奴らが多数いました。それを知らなかったのなら、無防備すぎます。知ってたのなら、共有がなかったということです」

一呼吸置いたあと、黒川は表情を引き締めて、何かを語ろうとしていた。

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