第44話

美紅や母にも脅迫メッセージが届いたことで、周りにいる人たちが全員ターゲットになっていると悟った恭弥。

タクシーを呼んで乗り込み、スミセンの自宅へと向かった。

ゴント社の日本支社長という立場だけあって、スミセンはとても立派な一軒家に住んでいた。

玄関を通った恭弥に、「よく来たな」と歓迎してくれるスミセン。

車椅子を押してくれるのは、語学教師を務めているアリスだ。

話したいことがある、という恭弥の真剣な顔を見て、スミセンはアリスに席を外すよう頼んだ。

恭弥やダエル、そして周りの人たちのもとに届けられた脅迫メッセージについて、恭弥は話した。

オマエにも届いたのか、と聞くと、スミセンは「来てない」と首を横に振った。

ちょっとおかしい、と思う恭弥。

「シャフランのバックに誰かいるって言ってたな? 詳しく話せ」

「それはオレの勘だよ」とスミセンは言う。

スミセンは何か隠してると思ったのか、恭弥は脅しをかける。

「そうやって小賢しいことすれば、オマエを信用できなくなる。1つ警告するが、周りの人間に傭兵だのアフリカだの喋んな」

スミセンは顔を青くして聞いている。

「オマエの軽率な言葉で周りの人が死ぬかもしれねえって、肝に銘じておけ。余計なこと喋ったのがオレの耳に入ったら、ホテルでの続きを最後まで味わうことになると思え」

話を終えた恭弥が去ろうとすると、スミセンはその背中に話しかけてきた。

シャフランが誰かの指示を受けてるのを見た、という。

シャフランに相手は誰なのかと聞いたら、「喋ったら殺す」と脅されたらしい。

やはりシャフランの背後に何者かがいると知った恭弥は、「オマエも気を付けろ」と言い残して去っていった。
外に出ると、スマホが鳴った。

脅迫メッセージかと思って警戒したが、ダエルからだと知ってふっと息を抜いた。

ダエルは例のメッセージについて電話会社に確認をとったが、電話会社いわく、被害届を警察に出して許可を得る必要があるという。

だから明日、警察に行くと。

恭弥のほうも、スミセンとのやりとりを話した。

「セルパン プニムー」の仕業かといぶかるダエルだが、連中ならこそこそ脅迫なんてしないし、スミセンにメッセージが届いてないのもおかしい、と恭弥は言う。

とにかく今は、あらゆる可能性を考えて動くように、と言って電話を切った。

そのあと恭弥は、身辺警護のサービスに電話して、料金が一番高いプランを申し込んだ。

テロリストや凶悪犯罪者を相手にするときのプランである。

そのプランを申し込む際は社長との相談が必要と言われ、社長の「京極堅志郎」と変わってもらって打ち合わせの日付を決めた。

相手はかつて総理大臣の警護をしていた社長だ、料金分の仕事はちゃんとしてくれるだろう。

これが金の力か、と恭弥は思うのだった。

警護サービスとの電話を終えた直後、神代光輝から電話が届いた。

神代は、「五十嵐がやられた」と報告してきた。

五十嵐は今病院に入院していて、予断を許さない状況だと。

「山本組の仕業らしい、お前も注意しろよ」という神代。

それを聞いた恭弥は、脅迫メッセージの主は山本組なんじゃないか、と直感した。

山本組ならスミセンを脅迫したりしないから、つじつまはあう。

引用:ピッコマ

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