第153話

黒川との会話を終えた恭弥は、街に出てダエルに電話をかけた。

「これから神代の部下の葬式に参加するんだが、来るか?」

「もちろんっす」

ダエルが車で迎えに来てくれて、車内で会話する。

浮かない顔の恭弥を見て、ダエルはしきりに、「何かあったんすか?」と尋ねてきた。

恭弥はだた、なんもねえよ、とごまかすばかり。

式場にて、強面の大男が恭弥とダエルに絡んできた。

「どこのモンだ?」

高圧的な態度で、恭弥の前に立ち塞がる大男。

そこへ、髪を剃った別の男が横入りしてきた。

「バカ野郎、西の兄貴だ」

すぐさま2人は頭を下げ、涙を浮かべながら許しを乞う。

「大袈裟すぎんだよ」と呟いて、恭弥は式場へと踏み込んだ。

しめやかな葬式を終えた後、神代と対面する恭弥&ダエル。

「政府の連中がいろいろ動いてくれた。お前のおかげだ」

やや憔悴している雰囲気の神代は、黒幕がわかったら教えてくれ、と頼んできた。

そして静かな口調から一変、クワっと目を見開いて宣言する。

「足を洗うと言ったが、前言撤回だ! 仇をとるまではやめられねえ」

「落ち着け」と、冷静に宥める恭弥。

「落ち着いてられるか」

神代は壁を叩きつけ、怒りをあらわにした。
その後、警察病院に向かった恭弥とダエル。

恭弥の父を警護した3人の見舞いだ。

いずれも腕や脚に包帯を巻いていたが、とりあえず元気そうだった。

軽い会話をして、恭弥たちはその場を後にする。

焼肉店で食事することにした2人。

ダエルは、恭弥が何か隠してると見て、「何があったんすか?」と尋ねてきた。

恭弥は真顔で、「ミシェルと付き合おうと思ってるんだ」と口にした。

ミシェルの魅力を語る恭弥に、「はぐらかさないでください」とダエルも真顔を向けてくる。

それでも打ち明けない恭弥に、ダエルは仕方なく、こう言って締めくくった。

「気が変わったら、話してください」

「わかった」

翌日。

退院してきた父と母を自宅で迎え、軽く会話した後、恭弥は車を運転しながらラノックに電話を入れた。

「お願いしたいことがあって」

快く時間をとってくれたラノックに会うため、大使館へ。

思惑(おそらく黒川と会話した内容)を伝えた恭弥に、ラノックはため息混じりに口にする。

「気持ちはわかるよ。でも、あまりに無謀で危険だ」

「わかってます。でも、放ってはおけないんです」

ラノックはとりあえず、この件に関しては後日に持ち越すのだった。

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