第29話

スミセンが監視されていたとすれば、それはシャフランの秘密や弱点を知っているから?

それなら、シャフランのほうが焦っているはず!

スミセンがいる病室に戻った恭弥。

氷室院長が、1人の看護婦とともに、治療にあたっていた。

院長と看護婦に、フランス語が話せないことを確認した恭弥は、スミセンの横に立って尋問を始めた。

まずは、ダイヤモンドを売って得た金についてだ。

口を閉ざすスミセンの顎を掴むと、納得できない返事をしたらどうなるかわかってるよな? と脅しをかけた。

スミセンは、医者がフランス語を使えないのを確認し、口を開いた。

スイスバンクにある、と。

次に恭弥は、なぜシャフランがスミセンを生かしているかを尋ねた。

口座番号をシャフランと半分ずつ分け合っているため、オレを殺せば金が半分失われる、とスミセンは答えた。

理にかなっているが、スミセン1人で思いつく案ではない。

さらにスミセンは、戦場で入院中だったときにシャフランが来て、交戦について話さないよう口止めされたと打ち明けた。

バンクには千万ユーロも残っているらしい。

日本円で10億を超える額だけに、どれだけのダイヤなのかと恭弥は疑る。

「ブラックヘッドか?」と聞くと、スミセンは「そうだ」と答えた。

それは、アフリカの鉱山でも何十年に一回しか出ない、『悪魔の宝石』と呼ばれるものだ。

麻薬のほうはどうなのか、恭弥は尋ねた。

スミセンが言うには、シャフランがサンプルを持っているらしい。

スミセンは、シャフランがそれを誰に売るかまでは知らないと言うが、その口調に嘘は感じられなかった。

最後の質問として、口座の暗証番号を聞く恭弥。

スミセンが口をつぐんだため、恭弥は氷室に怒鳴るよう頼んだ。

医者と口論することで、またスミセンを痛めつけると思わせるためだ。

日本語で、食べ物の話をする恭弥と氷室。

怒鳴り合っているだけに、スミセンは、恭弥がまた手を上げてくるのを医者が阻止しようとしているんだと判断した。

演技を終えた恭弥は、「スミセン、暗証番号を教えろ」と再び尋ねた。

スミセンは躊躇いながらも、暗証番号を口にした。

廊下に出ると、暴力団が数人集まっていた。

恭弥がポケットからスマホを取り出そうとすると、どこかに落としたのか、見当たらないことに気づく。

そこにいた暴力団の1人に命じ、神代に電話させる恭弥。

暴力団からスマホを受け取ると、ネクサスホテルに麻薬のサンプルがあるらしいと伝えた。

しかしすぐに、早まったことをしたと気づいた。

神代は暴力団のトップなので、シャフランの取引相手である可能性もあるからだ。

もしそうなら、廊下にいる連中が一瞬にして敵になってしまう。

しかしどうやら、神代の反応からするに、シャフランとの繋がりはないようだった。

オレの縄張りでそんな取引は許さねえ、と神代は声を荒げる。

恭弥は、自分が知っている情報を話した。

フランス人3人がサンプルを持っていて、取引相手もいるはずだ、と。

「セルパン プニムー」が売り手で、それは銃を持ったギャングであるとも。

神代は、そんな闇取引があれば、必ず自分の耳に入るはず、と疑っていた。

恭弥は、今日中にケリをつけるから、静かな場所を用意してくれ、と頼んだ。

神代は軽井沢を指定し、車も用意すると言う。

恭弥は、相手のフランス人は厄介だから、下手に手を出すなと忠告した。

連中が本気になったら面倒だと。

しかし神代は、自分の縄張りを荒らされているのは見逃せない、オレもすぐに行く、と言う。

恭弥から神代に手を引くように言っても、聞く耳は持ってくれそうにない。

どこで落ち合うかは状況を見てから連絡する、と恭弥から伝え、通話を終えた。

次に恭弥は、暴力団にスマホを返してネクサスホテルに電話させた。

再び暴力団からスマホを受け取り、シャフランにつなぐようホテルスタッフに頼む。

しかし出たのは、別の人物だった。

しかたなく、伝言を頼むことにする。

2人の日本人を相手に、食事中のシャフラン。

そこへ、部下の男が伝言を伝えに来た。

忙しいと断ろうとしたシャフランだが、「スイスバンク」「麻薬」と耳打ちされると表情を変えた。

さらに「ゴッド オブ ブラックフィールドが待っている」と伝えられ、唇を噛みしめるのだった。

引用:ピッコマ

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