早朝の街を走りながら、今までの戦いを振り返る恭弥。
山本組と戦った時は、もうダメだと感じた瞬間に、突然前の体の感覚が戻っていた。
その時は、究極の危機的状況がアドレナリンの分泌を促したと思っていた。
でも、それは違っていた。
その後も絶体絶命のピンチが訪れた際には、必ず前の体の感覚が蘇った。
スミセンとの戦いの時も、シャフランとの戦いの時も。
それがなければ、殺されていたかもしれない。
理由はわからないが、確かなこともある。
今の体で極限の苦痛を感じた時には、前の体の感覚が戻ってくる、という事だ。
そして恭弥は、走りながら、戦場での悲劇を思い出すのだった。
戦場での記憶を思い出した恭弥。
駐屯地に新しくやってきた新兵は、許してくれ、と寝言を言っていた。
初めて戦場に出たトラウマで、うなされていたのだ。
スミセンは叩き起こして静かにさせようとするが、恭弥はそのまま寝かせてやれと命じる。
日が昇ると、恭弥はいつものようにトレーニングを開始した。
駐屯地内を何十周も走る恭弥。
例の新兵も、恭弥についてこようとする。
自分の体力に合わせてトレーニングする恭弥に対し、新兵の体力では恭弥についてこれない。
「オマエは無理するな」と恭弥に言われるが、新兵は根性を発揮して走り続ける。
のろのろした走りだが、最後まで走り抜く根性はあるらしい。
時間をかけても走り切った新兵に、恭弥は「お疲れさん」と声を掛けるのだった。
ところ変わって、銃撃戦の最中。
撤退を提案してくるダエル。
敵の銃弾が、岩をバリケードにした恭弥たちの頭上を通り過ぎる。
やや離れたところにいた新兵が、腹を撃ち抜かれてしまった。
恭弥を見て、「リーダー」と声を漏らしている。
ダエルの反対も押し切り、恭弥は銃撃をくぐり抜けて新兵の元へ駆けつけた。
どうにか新兵のもとに達したが、その瞬間に新兵の体から力が抜けていった。
命を失ったのだ。
回想から帰った恭弥は改めて、周りの人たちを守れる力を維持しようと決意する。
ふと気づけば、出勤する人たちが駅からあふれていた。
登校時間だ。
早めに登校した恭弥は、道の途中で白井美紅に声をかけられた。
いつもこれくらいの早い時間に登校するという美紅だが、待ち伏せしていたのを恭弥は知っていた。
そこへ、車で出勤するダエル(須賀先生)が姿を見せた。
学校まで乗せてってくれるという。
美紅が先生に、怪我は大丈夫なんですか? と尋ねた。
「オレの(首)は普通より太くて丈夫らしくてな。回復も早いって、医者も驚いてたよ」
以前に恭弥から、先生はアソコを怪我したと聞いていた美紅は、ちょっと誤解しちゃってる。
恭弥は心の中で、すまん、ダエル、と詫びていた。
運動部再開の話をして、そのあと期末テストの話題になると、美紅は力強く学年トップになると宣言した。
ダエルは、誕生日を迎えて免許を取れる年になった恭弥に、早めに取ったらどうかと勧めてきた。
そのとき美紅のスマホにメールが届いた。
チェックした美紅は、ストーカーじゃあるまいし、と不満を口にする。
「見せてみろ」と言って恭弥がスマホを受け取ると、「ぶっ殺す」との一文が届いていた。
昨日も同じことがあったという美紅は、気味悪いからすぐ消したと言う。
それを聞いた恭弥はダエルに、放課後に話せますかと声をかけた。
運動部のメンバーを集め、期末テストに集中するよう伝えるダエル。
2年生は夏休みに校外学習があるのだが、ダエルもそれに同行することになった、という話もした。
解散して恭弥がダエルと話そうとすると、美紅も一緒に話に参加したいと言い出す。
でも交通事故のことだから席を外してくれ、と須賀先生に言われ、しぶしぶ引き返していった。
美紅が部室の外に出ると、恭弥とダエルは例のメッセージについて話し合う。
お互いの家族も危険なため、ダエルは電話会社に確認し、恭弥はスミセンに会いに行く、と決めた。
恭弥が校外学習って何だと尋ねると、今年の2年生は修学旅行に行ってないから、代わりに校外学習が決定したという。
今回はダエルも、体調不良で抜け出す訳にはいかないらしい。
ダエルが行かないと、還暦間近の筒井先生が行くことになり、他の先生から白い目で見られるそうだ。
教師という立場上、ダエルも周りの空気を読まなきゃならないのだった。
帰宅した恭弥は、キッチンで料理していた母に、脅迫メッセージがなかったかと尋ねた。
学生の間でそんなイタズラが流行ってるから、と。
すると母は、「見てすぐ消したわ」と答えた。
つまり、脅迫メッセージが届いていたということだ。
それを聞いた恭弥はすぐに、ちょっと出かけると言って外に出た。
自分の周りの人がみんなターゲットになっていることを知った恭弥は、親しい人たちの顔をそれぞれ思い浮かべた。
同時に全員を守ることは不可能だ、と認めるしかなかった。
引用:ピッコマ

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