父からの電話を受信した恭弥は、今はUBコップの社長と一緒にいることを告げた。
父のほうは、家に帰っても、母には内緒にしておくと言ってくれた。
まだ須賀先生と一緒にいるらしく、先生にもお礼を言うようにと言われた。
電話に出たダエルに対し、恭弥は敬語を使って例を述べる。
父へのパフォーマンスだ。
通話を終えると、今後の動きについて京極と話し合う。
両親のこともあり、あまり家から離れたくない、と希望を述べた恭弥。
それならうちの事務所に、と京極が提案してきた。
ということで、UBコップへ。
UBコップに到着した、恭弥と京極。
すでにダエルが待っていて、3人で話し合う。
まずは、拡散された動画を確認するため、タブレットの電源を入れた。
つい先程の生々しい戦闘風景が、しっかりと収められていた。
「ニュースや新聞に取り上げられていないのは、不幸中の幸いだ。黒川のチームが、映画のPR動画と言って対応してるそうだ」と京極。
画質も悪くないため、見る人が見ればバレる、とダエルは心配した。
学校よりも、嫁にバレたくないようだ。
そこへ恭弥のスマホがなり、出ると神代からだった。
敵はまだ見つかっていないが、おかしな情報をキャッチしたらしい。
「ネットに出てる動画に、知り合いがいてな」
「お前の組のヤツじゃあるまいな」と、恭弥が問いかける。
「バカいえ。うちのもんはお前にゃ手ぇ出さねえよ」
神代いわく、その知り合いとは同時期に「部屋住み」してたそうだ。
そいつは突然、海外、おそらく中国に飛んだ。
「日本を離れて十数年経ってるが、戻ってきてたとは。見つけ出して、お前の親父さんを襲撃した落とし前とつけさせてやる」
「くれぐれも勝手に手ぇ出すなよ」と、恭弥は戒めた。
神代は了承し、ダエルについて触れてきた。
「先生は何者なんだ? あの身のこなしは、カタギじゃねえぞ」
それを聞いて、ダエルはほくほくする。
通話を終えると、再び3人で状況を洗い出す。
連中は、恭弥の知らない言葉を話していた。
「欧米の言語じゃありません。おそらく、中国語でも」
ゴルフ場の件と合わせて考えると、二カ国以上が手を組んだ暗殺者集団の可能性が高い。
そこへ黒川が現れ、4人で話し合いが始まった。
(黒川は、着替えの差し入れも持ってきてくれた。)
京極から状況を告げると、黒川は持論を述べる。
「ロシア・中国・東南アジア、それにアメリカも、日本を牽制する理由があります。あらゆる可能性を踏まえて調査します」
「それより」と恭弥は歯を食いしばった。
「なんで父さんが狙われるんです? ユニコーンのことなんて、何も知らないのに」
「守りきれなかった、我々の責任です」
黒川が悲痛な表情でわびると、恭弥のほうも声を荒げたことをわびた。
「父さんを守ってくれた3人の容体は?」
「幸い、みな一命を取り留めました」
後部座席にいたものは全治6ヶ月の重傷を負ったが、ほかの2人はすぐにでも現場復帰できそう、とのこと。
とりあえずほっとした恭弥は、目を閉じて少し考える。
目を見開き、切り出した。
「大元をほっとけば、何度も攻撃を仕掛けてくる。今度はこっちが攻撃する番です」

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