シャフランをおびき出す囮役を買って出たラノック。
シャフランからの電話には2日間の猶予をくれと伝えるよう、恭弥は言い付かる。
こうして、ラノックと京極、2人の強力な味方ができた。
裏切る心配もない2人だけに、恭弥はこの2人を信じることに決める。
シャフランと1対1で戦っても、確実に勝てる保証などない。
首斬り屋の存在も侮れない。
今すべきことは、できるだけ早く昔の力を取り戻すこと。
そう思い、生徒に指導中の須賀先生(ダエル)に声をかけた。
「久しぶりに、親善を兼ねて対戦しましょう」
最初は渋るダエルだが、恭弥の説得に応じて取っ組み合いを始めた。
生徒の手前、ちょっとやる気のないダエル。
でも恭弥に張っ倒されると、生徒が「お年だもん」とヒソヒソ噂し始めた。
さらに恭弥が、「老弱な先生に手加減せずにすみません」と発破をかけてきたもんだから、カチンとくる。
そんなこんなで、手合わせすることになった恭弥とダエル。
ファイティングポーズを取りながら、拳を繰り出したり、蹴りを放ったり。
ダエルの攻めに、恭弥はバックステップで対応。
打撃には打撃で返し、拳と拳がぶつかり合う。
恭弥が肩の傷に痛みを感じた瞬間、ダエルの左拳が飛んできた。
両腕で防いだ恭弥は、変わりにとばかりに前蹴りを見舞った。
やや離れた2人はアイコンタクトし、ここで終わろうと示し合う。
あまりにもすごい応酬に、生徒たちは茫然としていた。
その後、水道に移動して汗を流す2人。
恭弥はダエルに、ラノックとの電話の内容を伝えた。
1人になった恭弥は、スマホでメールをチェックしながら歩いていた。
ミシェルからは買収の話が、美紅からは「海に行こうね」との誘いが入っていた。
どちらもOKした後、見知らぬ番号から電話がきた。
シャフランだ。
「(ラノック暗殺の)決心はついたか?」
「2日ほど猶予をくれ」
シャフランは歯噛みしたが、2日の猶予を認めた。
恭弥は、20億円の振り込みについて問いただす。
シャフランは言い渋るが、恭弥はうまく説得して聞き出した。
「ラノックを始末すれば、ヨーロッパの勢力図が変わる。それに比べりゃ、20億などどうってことはない。約束は守る、心配するな」
「ヨーロッパの覇権など、オレにとって問題じゃねえ。20億がオレに入るかどうかが問題だ。答えないなら、降りる」
シャフランは怒りの口調をぶつけてくるが、結局は納得した。
次の連絡で確実な受け渡し法を教える、と。
家族で食事中、父がスミセンの話題を振ってきた。
なんでもスミセンは、最近自宅に引きこもっているそうなのだ。
父の会社への注文が増えていて対応が必要なのだが、スミセン支社長が出てこないことにはどうにもならないらしい。
そんなこんなで、恭弥はスミセンの問題を解決することになった。

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