総理大臣の沢村義雄は、官房長官の原田と、内密で会話している。
総理いわく、彼ら(野党?)の目的は、自分を総理の座から下ろすことだと…
「国会はおろか、国内外の勢力が彼らを支持してます。とはいえ、鉄道ブロジェクトを政治に持ち込むとは…」
すると原田は、こんな提案をした。
「見せしめとして、総理の力で大手企業を1つ潰してみてはどうでしょう?」
沢村は、その意見には即座に反対した。
彼らに団結する理由を与えるものだ、と。
それでも原田は、マスコミを利用すれば問題ない、というような意見を述べた。
それでも沢村は、頑として譲らない。
「政治家の争いに国民を巻き込んではいけません」
それを聞いた原田は、浅はかな意見を口にしたことを詫びた。
沢村は、自分が総理の座から下りることで、鉄道ブロジェクトが成功するならそれもよし、と言う。
そして沢村は、どこからか伝え聞いたであろう名前を口にした。
「西という例の彼に会うことは叶いますか?」
「表立って会うのはむずかしいかもしれません。しかし、偶然を装って会うのでしたら…」
沢村が一つ頷くと、原田は続けた。
「ゴルフはお好きでしょうか?」
そのころ恭弥は、高級なお店で両親に正装をプレゼントしていた。
カードで支払いを済ませ、父の車へと移動する。
食事していこう、という父に賛成してから、「帰りは学校に寄ってもらえますか」とお願いした。
「部活を見てこようと思いまして」
というわけで、学校へ。
部員たちがランニングする間、恭弥とダエルは、トレーニング室で軽く会話していた。
ベンチプレスでひと汗流した恭弥に、姫野が話しかけてくる。
「2人で話せる?」
「先生がいては話せないなんて、オマエまた…」
と言いかけたダエルだが、どうやら悪巧みではないと察し、席を外した。
残った恭弥に、姫野は真顔で、「コーヒーご馳走して」と言った。
意図が掴めない恭弥に、姫野はその理由を打ち明ける。
「広瀬先輩が通ってる大学の人に、あんたと仲良いとこ見せつけたいの。そうすれば、手を出してこなくなるから…」
どうやらまた、姫野はまたトラブルに巻き込まれてるようだ。
それを聞いた恭弥は、条件付きで承諾する。
夏休み明けにイジメが起きたりしないように、と。
そしてすぐに、他の連中も連れて行くことを提案した。
しかしそれには、姫野が反対する。
「みんなと一緒じゃ、あんたと仲良しって思ってもらえないでしょ?」
しょうがねえな、って感じで、恭弥はOKした。
姫野は嬉しそうに笑顔を見せた。
コーヒーショップにやってきた、恭弥と姫野。
コーヒーを頼んで席につくなり、姫野は進路相談してきた。
「これからどうしよう…」
姫野いわく、鬼塚はUBコップ入りを目指して鍛錬中、2年の部員たちも進路は決めている。
自分だけ取り残されているようで、ちょっと不安のようだ。
「女でも、UBコップに入れるのかな?」
「さあな。コーチのヤツらに聞くこったな」
ぶっきらぼうな恭弥の答えに、姫野はカチンとくる。
もうちょっと優しくしてくれないと、仲良く見えないじゃない、と。
そしていきなり、姫野の表情が凍りついた。
店に入ってきたのは、人相の悪い男2人組。
一人は、胸に『光帝大学』とデザインされたジャージを着ている。
どうやら広瀬の仲間らしい。
2人は姫野に気づくと、うすら笑いを浮かべて話しかけてきた。
「あんたらに関係ないでしょ」と姫野は俯いたまま口にした。
「あんたら?」
言葉遣いがなってない姫野を、怒りの表情で見下ろす男。
今にも何かしでかしそうな男に向かって、立ち上がった恭弥が「おい」と呼びかけた。
「女の前だからってカッコつけてんじゃねえ。俺らが誰か…」
男が言い終わる前に、恭弥の左ストレートが炸裂!
一撃でノックアウトし、倒れた男を見下ろした。

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